今回の鉄道特集は、戦前・戦後に活躍した特急(寝台)列車『富士』について、取り上げていきます!
1.そもそも『富士』とはどういう列車?
『富士』とは、JR九州・JR西日本・JR東日本・JR東海が、東京駅 - 大分駅間を東海道本線・山陽本線・日豊本線経由で運行していた寝台特急列車です。
特急(寝台)列車『富士』は、実は元々戦前の頃に誕生していた、とても歴史のある列車なんです。
日本で最も古い『特別急行列車(特急列車)』と言っても過言ではないです。
1929年から『特別急行列車 富士』として運行されていました。
また、その活躍ぶりから、『戦前を代表する列車』とも呼ばれています。
2009年のダイヤ改正時に『富士』は、『はやぶさ』とともに、惜しまれつつも廃止されました。
2009年のダイヤ改正によるこれらの寝台特急の廃止は、鉄道ファンにとって、大きなショックとなりました...
2. 戦前と戦後の『富士』は一味違う!!
戦前と戦後の『富士』は、一味違います。
戦後の『富士』はこんな感じ↓
戦前の『富士』はこんな感じ(鉄博)↓
全くデザインが違います。
戦前の『富士』には展望車が付属しています。
(展望車については後ほど詳しく説明します)
また、運行形態についても相違点があり、戦前の頃は『寝台特急』ではなく、『特別急行列車』所謂特急列車として運行されていました。
戦前から廃止される2009年まで、そして今も多くの方々に愛されている列車だと考えると、涙が出てきます😢...
最近は手軽に乗れる寝台特急が減ってきているので、余計に寂しく感じます...
3.展望車の車内が絢爛豪華すぎる!!
ここからが今回の本題『戦前の展望車の車内が絢爛豪華すぎる』件です。
先程の「戦前の『富士』」として添付している写真がその展望車です!
デザインが素晴らしいですねー。(渡辺篤史のたてもの探訪的になってしまってます笑)
詳しく見てみましょう。
『わーーーーーすごーーーーーい!!』と思わず叫びたくなる程絢爛豪華ですね!!
この輝かしい内装は、最近の豪華寝台列車でも類を見ません。
京都の二条城のような雰囲気ですね笑
一方、戦後間もない頃は、『まるで霊柩車のようだ』などと、乗客の不評を買い、予備車に回された経緯を持っています...確かにそう見えなくは無い...
詳しく説明すると、この展望車は、『桃山式』と呼ばれており、漆塗りや金メッキ金具を用いて豪華な装飾を施しています。1926年に発生した脱線事故に鑑み「富士」用の鋼製客車が製造され、順次これまで使用されてきた木造客車を置き換える時にこの『桃山式』の展望車は誕生しました。
ちなみに、他にもう一つ『白木屋式』という展望車があるそうです‼︎
これは鉄道博物館には展示されていなかったので、知らなかったです!
©︎ASAKAZE鉄道ニュースGroup
※画像はphotoACより引用
〈鉄道博物館の画像は私有の写真です〉